Sakura 撮影記

晴鉄雨読の撮影記

無くなる列車を追いかけて ~関西・岐阜遠征記~

元日から和田岬線に乗るという奇行を成し遂げ、関西での年越しも無事終え、半ば追い出される形で東京へと帰ることになりました(元日から和田岬線に行くなんて無理を言ったのは申し訳なかったと思っていますよ。本当に)

しかし私は鉄道マニア。鉄道マニアなら東京-大阪間の長距離移動をただ新幹線に乗って終わりという風にはしないでしょう(偏見?ですがとりあえず私はそういう人です)

かくいう私も大阪から帰るのならあの列車が次のダイヤ改正で引退するな...と思い乗って帰るということにしました。

鶴橋駅みどりの窓口で買った「大阪ひだ」のきっぷ。Suicaで決済しようとしたらできなかったなどシステムが関東と違うため毎回慣れないなぁと思う( ̄ー ̄;)ゞ

※入鋏印が押されていないが指定席では検札が来ないわけではなく、指定された座席に座っているかは車掌が持っている端末で確認できるため検札が必要ないというわけだ

▲乗車中に撮った一コマ。京都からご乗車の方の席に間違って座っていて危うくトラブルになりかけた。(*_ _)人ゴメンナサイ

▲「大垣」と表示する運用はひだ25,36号のみ。下りは新垂井線を通る珍列車としてよく知られているが今回乗ったのは上り便だったので私がキハ85で新垂井線を通ることはついになかった。

▲大阪からのひだ号は大垣-岐阜間に限って所要時間が普通列車の方が数分速いというカラクリが存在する。岐阜では15分の停車があり、大垣で降りても新快速で追いかけてひだ号を岐阜駅で撮影することができる

▲名古屋から来た5号(6両)と大阪から来た25号(4両)をつないで10両で運転する。今時10両のディーゼル特急なんてものはほかにない

▲先頭車と中間車をつなげて連結する「変態連結」もキハ85ならではのもの。拙い写真で申し訳ないが伝わるだろうか?HC85では編成自体を短くすることで柔軟な編成に対応できるようになる一方、このような昔ながらのスタイルがなくなるのが少し残念

▲10号車表記の幕も見納めとなるだろう。狙ったわけではないが反射でHC85が友情出演してくれた。片手間の記録としてはいいものになったのではなかろうか

 

さて、先に記した通り新快速のカラクリを使って岐阜に到着。

ここからは1駅だけ高山本線を北上し、長森駅へと向かいます

長森は長編成のひだ号をすっきりと抜くことができ、さらに岐阜から1駅ととてもお手軽な撮影地として非常に名高い場所です。特に年末年始増結をやっていたこの時期は私が乗車し、また岐阜駅で見た10両編成の"ひだ25+5号"をここで撮ろうと目論んだ鉄道マニアがたくさんいたようで賑わっていました。

当然私はその10両編成のひだは撮れず、後に来る"ひだ8号"を狙うことにしました。

▲ 8081D ひだ81号 HC85ではディーゼル特急名物「変態連結」が発生しないらしい。

▲ 717C ワンマン普通 多治見行き  高山本線の一部列車では急行型設計のキハ75が運用されている。特に太多線直通車に充てられることが多いのでそれがねらい目

▲ 1027D 特急ひだ7号  堂々の8連を組んでキハ85がやってきた。やはりかっこいい(゚ω゚)(。_。)ウンウン

編成写真はめっぽう弱い私にとってこんないい条件で撮影できたのは久しぶりで、なかなかかっこよく撮れたんじゃあないかと思い個人的に大満足な顔で長森を後にすることにしました

長森駅。岐阜駅の隣ながら周りはのどかな田園風景が広がる個人的には好きな駅。満足できる写真も撮れたので撮影で今後訪れることはないだろうがまた来たいと思える駅だった

ここからはもう帰るのみ。と言いたいところですがせっかく岐阜まで来ておいて遊ばないわけにはいきません。

先ほど紹介したキハ75に乗って太多線を通り、多治見へと向かいます

...といってもここからは写真の記録を忘れているようで、資料が乏しいため飛ばしていきます。

太多線は文字通り美濃田と治見を結ぶ路線で、特別沿線に面白いところがあるかと言われれば微妙なよくわからない路線です。と言っては失礼でしょうか

ただ、車両は一級品。多数の列車がキハ75で運転され、快適な車内を提供してくれます

キハ75太多線のほかに快速みえや高山本線の白川口までの一部の列車で運用されていますが、快速みえは休みシーズンには激混みで高山本線の列車は本数が非常に少ないという状況。キハ75に最も手軽に乗車できるのはここ太多線のほかにないでしょう

大変おすすめできる路線です。

▲多治見からは中央線に乗車。315系が乗車電だったようだが新車の香りがしたこと以外は記憶にない

多治見からは中央線に乗車。快速列車を利用したものの大して早くなくて「あぁ...中央線はどの線区でも快速は役に立たねぇんだなぁ」と思った記憶があります。

中央線は金山が書類上の終点となっていますが、全列車が名古屋に直通します。しかし名古屋まで行ってしまうと接続が間に合わないため金山で下車

これも鉄道マニアなりらしいヒネクレ根性なのか?とか思うのですがたぶんそうじゃないです。たぶんね

正直金山からは(特に浜松辺りからは)この時期特有の18きっぱーの群れと遭遇。静岡区間はずっと混んでいたのでまともに写真を撮る以前の問題でした

▲やっとの思いで熱海に到着。もう二度と年末年始は普通列車で帰京するもんか!と思いながら乗車した前橋行きはダイヤ改正で大幅に本数が減るそう

だいぶ巻きましたがようやく関東に帰ってきました。しかしここで終わらないのが鉄道マニア

実は島田から後続の列車に乗って帰るだとか、国府津や大船で始発の普通列車に乗り換えるだとかそういう裏技を使っていつも東京へ帰ってくることをやっている私。

さすがに混んでいる普通列車に7時間も揺られるのはきついですからね(笑)

ただ今回は違います。なんと!馬鹿正直に普通列車を最短接続で乗り継いで乗り継いでやってきたのです

そこまでして私が撮りたかったのはこの列車

▲お目当ての列車は東京駅に到着するともう表示されていた。

▲赤色の「快速アクティー」表示も次年度改正を以て剥がされるのだろう。

▲通過駅が少なく、存在意義が微妙になったことで大幅減便を喰らった過去を持つこの列車もいよいよ終了。実はアクティーの停車駅である平塚や茅ヶ崎よりも通過駅の辻堂の方が利用者が多いから辻堂にも止まるようになり、ついに大磯・二宮・鴨宮以外は全部停車という普通列車と大差ない列車へと変わってしまっていた(もともとは戸塚も通過していたんだとか)

東海道本線を走る3000番台の列車番号を与えられた普通列車も終焉を迎える。この時間帯の列車自体は残るようだがおそらく----Eという列番に変更になるだろう。昔を知れば知るほど時代の変化に追いつけないというのはいつものことだ

次の改正で存在自体が抹消されてしまう「快速アクティー」の撮影。以外にも関東圏で一回も向き合ったことのない被写体だったようですが今回ようやくその機会が訪れました

結局今回は引退する列車ばかりを撮っていたような気がしますがそれはそれで鉄道マニア冬の風物詩という感じがしていいんじゃないかなという気がします。長くなりましたが冬の関西・岐阜遠征はこれにて終了!また春にでも行こうかと考えながら自宅へと戻りました

年の初めはわだみさき ~和田岬線 乗車記&撮影記~

わが家には新年は家族で集まって集団で新年を迎えようという風習があり、関西にある母方の実家で新年を迎えるということが毎年のお決まりのパターンとなっている。関東住みの私もこの例に漏れず毎年の年末年始は必ず関西へ行くのが毎年の年末の過ごし方なのである

ただ、私は鉄道マニアである。普段関東に住んでいる私が関西に行ってやることといえばただ1つ。普段お目にかかれない車輛を撮りに行く"食い倒れ"ならぬ"鉄倒れ"をしに行くのだ

まだまだ関西では103系113系、201系などといった国鉄型車両が現役バリバリで走っており、鉄道マニアの私がそれに惹かれないわけがない。というわけで毎年年末年始は関西で撮り鉄をするというのが私の中での第二の習慣となっているわけである

 

1月1日

無事2023年を迎え、毎年恒例「年の初めはさだまさし」を家族で見たり親戚を呼んでおせち料理を囲んだり新年の挨拶回りをしたり...と何かと元日の午前中は忙しい(?)のだがお昼を過ぎるとおおよその挨拶回りや年賀状の読み漁りなど一通りのことも終わり、まったりムードになる。

そんなとき退屈さに耐えかねた親戚の叔父さんから「暇すぎて病気になりそうやからどっか行こうや」という誘いが。私はこれに二つ返事でOKし、年始の大騒ぎで混んでいる京都や大阪ではなく神戸に行こうということに

鉄道マニアが神戸に行ってまずやることといえば初詣より前にまず和田岬線だろう。元日でもその精神は変わらないのだ

というわけで叔父さんに無理を言って和田岬線の始発駅である兵庫駅まで連れて行ってもらうことに。まさか元日からこんなうれしいことがあるなんて!と思いながら一人で興奮していると兵庫駅に到着

兵庫駅に着いたとたん私は小躍りしながら切符を音速で買い求め、和田岬線のホームへ向かったのである...(小躍りした覚えはないのだが、叔父さん曰くしていたらしい。完全に不審者のそれである)

▲屋根上がすごい。技術系はさっぱりな私でもこれはすごい!と驚くほど

幕の照明が切れているのはデフォルトなのだろうか

▲この無機質な感じがまた堪らない。乗る前からもう満足してしまいそう

▲一通り車体を撮ったら次は車内へ。広告のない車内もこの編成の特徴

▲青モケットが並ぶ車内。これよこれ!と言いたくなる(私のほかにこの号車には誰もいなかったのでこんなことができている。やること自体は止めませんが他の人に迷惑をかけない範囲で写真を撮りましょうね)

▲ この頃引退は明言されていなかったが元日にもかかわらず多くの鉄道マニアがいた

▲窓の反射越しに見る車内。JR西で失われた情景がここにあった

▲ 当たり前だった光景も、そうでなくなる時がいつかやってくる。これもまた然り

▲ 「もう板についてきたかね?」そんな会話が聞こえてきそうな運用終わりの一コマ。和田岬線は営業線という側面と訓練線という側面の両方を兼ね備えており、R1編成は国鉄型を運転できる運転士を養成するための編成としても使われた。JR西日本国鉄型マニアにとってはある種特別な車両なのではないだろうか

兵庫駅みどりの窓口で「和田岬まで往復お願いします」と言うと、一瞬で鉄道マニアであることがバレる神仕様(?) 無効印をもらったが印が擦れてしまったのは心残り

今回は1月1日とあって日が短いうえにもともと通勤路線としての側面しかないような和田岬線は休日の運用は1往復しかなく、今回のメインは乗ることだったがまた行く機会があれば別の切り口から楽しみたい。1駅4分と非常に短い路線ながら多くの魅力が詰まっている「宝箱」と言ってもいいだろうこの路線にも置き換えの足音が迫っているようだ

行くならぜひ早いうちに...

【大雪】雪と通勤電車のコラボを見逃すな!

寒い寒いと言っていたらいつのまにか年を越してさらに2月へと突入しておりました。1年のうち8%は実質なにもしていなかったも同様といったところでしょうか?

確かに忙しかったとはいえずいぶんと正月ボケが長く続いたなぁというのが個人的な感想です。

しかし先日、その正月ボケを吹き飛ばすくらい強烈なネタが飛び込んできたのです。それが「首都圏における降雪予報」

毎年おおむね2月くらいになるとやってくる「今年一番の大寒波!降雪情報を確認せよ!」との旨のニュースがTwitter上に上がり、それに鉄道マニアが群がって「降るのかい?降らないのかい?どっちなんだい!」という論争が起こる定番のムーブがまた今年もやってきたのかと呑気に俯瞰しているとどうやら「今年はやばい!」ということなんだそうで。さすがの私も雪と首都圏の電車を絡めて撮ることのできる1年に1度しかないチャンスを逃すまいと一念発起し撮影に臨もうと思ったわけです

 

まぁしかし撮ろうと思っても出撃できるのは午後だけ...これはキビシイ(;´Д`)キビシイというわけで被写体を1つにしぼって撮影をすることに(本当は鶴見線だの南武線だの行きたかったんだけどムリ(´・ω・`)ムリ )

▲とりあえず大宮まで乗車した特別快速は本庄行きに行先変更がなされていた。

午後になると雪は雨に変わり、南関東では雪+電車が難しそうだったのでとりあえず大宮へ向かおうということに。

ただ、大宮から先は小金井・石橋方面と宮原・高崎方面の2つに路線が分岐しているため単純計算で列車の本数が半分になるわけです。さすがに闇雲に行くわけにはいかないので宇都宮方面か高崎方面かどっちが着雪の多い列車が来た方へ行こうということになりました

結論から言えば向かったのは高崎線方面。宇都宮方面とは段違いの雪の量で一発で行き先が決定しました。というのはいいのですが東海道線内でのインシデントの影響で列車が遅れに遅れまくっており、あまり大宮から先時間がかかるようなところには日没時間の関係上行けないなァということになりました

そうすれば行くところはおのずと決まり、とりあえず宮原でも行こうということに。

▲ 846M 普通列車(宮原駅にて)

かっこいい!!!!!と叫びたくなるような列車がやってきました。上野東京ライン開通前の高崎線のような風景を拝めていることに感激しながらシャッターを切る喜びをここで味わうことができ、しばらく喜びすぎて頭がおかしくなっていたような気がします

(このあと標識が入っていたことに気づき絶望するのはまた別の話 (´;ω;`)アウ... )

▲1899E 東京経由小田原行き普通列車(同じく宮原にて)

やっぱりかっこいいなぁと思いながら撮影。普段この車両はカシオペアや貨物列車などの練習のために撮るという側面が強くなりがちなものですが今後はこういう普通列車目当てで行っても十分カッコいいんじゃないか?と思うものです

 

しかし残念なことにもう日が暮れ始めており、特に厚い曇り空が広がったこの日は衝撃的な速さで辺りが真っ暗になってしまいました。となるともうこの手の撮影はできないということになってしまいます

ただ、そこであきらめないのが鉄道オタクのキモ...いや、凄いところ。「せっかくの雪なんだからもうちょっと遊んでいこうぜ!」ということで夜しか撮影できないちょっと変わったスポットに行こうということになりました。

 

武蔵野線にはこういう編成写真とは一風変わった"闇鉄"ができるところがある

そう。夜に照らされる雪をまとった電車を撮ろうとそういう魂胆なわけです

実際はまぁピントは甘いし雪は予想外に積もってないし電車は混んでるしで大変だったのですがお目当てのものはそれなりに回収できたんじゃないかな?という気がします。

ひとたび雪が降ればFEVER!!!!!!になる首都圏でひさびさに体を動かしてずいぶんと疲れたわけですが。まぁこれはこれで良い2月のスタートを切れたのではないでしょうかね

寒い日にはお気をつけて。では

Pick up 6 ~離合ととるか、被りととるか?~

ED75 759 AT入場配給

仙台からの珍客がやってきた。

「あーーー!!!!!」

鉄道マニアの中ではあまり良いとされない「被り」。特にもう走らないであろうネタ列車などではそういったかぶりに関しては幾分かシビアになる傾向にあるようだ

この撮影も然り。スッキリ機関車だけを撮ろうと思ってここに集った鉄道マニアは文句の一つや二つ言っているだろうが個人的にはこれはこれで面白いカットになったのではないかと思う

まぁこれも自分への言い訳に過ぎないと言えばそれまでなのだが。

ちょこっと北陸旅行 ~引退目前413系を追う旅~

去る12月16日に鉄道各社から一斉に2023年度のダイヤ改正の基本方針が発表されました。

その中で私がひときわ気になっていたのが最後の新幹線開業前のままの姿をとどめた413系と思われるあいの風とやま鉄道AM05編成の去就です。

昨年度は2編成が引退し、風前の灯火となっている413系。北陸地区には現在AM05,AM01(一万三千尺物語),AM03(とやま絵巻),W01(トキ鉄急行)の4編成が残るのみとなっています。しかしどの編成も改造や塗装変更が施されており、新幹線開業前の姿をとどめる編成が現在AM05編成のみとなっているのです

私の予想では2023年度をもってAM05編成が引退し、413系の運用が全滅するものだと思っていました(とやま絵巻編成はそもそもイベント用に塗装変更されたので定期運用がなくても問題はない)

そうするとやることは1つです。日本全国から引退を惜しむために惜別乗車する人が押し寄せる前に満喫する。それだけです

しかしお金のない私にそう易々と北陸に行ける機会など訪れるはずもなく、ただ指をくわえてまっていることしかできませんでしたが幸運なことに北陸へ行く用事を貰い(半ば作ってもらったも同然なのですが)、"ついでに"一足早い惜別乗車をするということにしました

 

無骨な413系と無機質な富山駅。JR時代には見られなかったコラボが見られるのもまた3セクに残ったレア車の楽しみです

この車両、海の色のような青が塗られているので"海坊主"や"青坊主"というあだ名がついていることでも有名です。JR時代に塗料の経費削減を目的に次々と単色化された車両が特に西日本に多くいますが、この車両も単色化によって青色に塗られた編成の1つ。

単色化された車両は魅力が半減してしまうこともしばしばですがこの車両に青単色は個人的に凄く似合っていると思います(昔から見てきたからでしょうか?どうでしょう)

そんな海色の車体も残りこの1編成だけということで単色でも魅力ある色を出してくれたJRに感謝しながら1枚

用事を済ませてから富山に戻るとまた海坊主が(ごめんなさい狙いました)

分散冷房に菱形パンタ、ツードア単色編成が無機質な富山駅に鎮座...美しすぎてため息が漏れそうです

▲気合の13秒露光で明るさを担保し光芒を出すことに。被り危なかったけどなんとか成功

これにていったん北陸での撮影行を終え、東京へと戻りました

今回は天気に恵まれなかったので駅撮りばかり...北陸らしい風景と絡めたいと思いながらの帰京となりました

また機会があれば是非今度は北陸らしい情景と撮りたいものです